作り出すことを楽しみ、人に伝えること(準備編)
森が非常勤講師をしている専門学校も5/10(日曜日)まで休校、5/11(月曜日)から再開となりました。休校の間、赤塚美容・デザイン専門学校Webデザインコースの学生には下記のゴールデンウィークの課題を出しました。
自宅でなにか作ってみる。それを元に400字くらいの文字と写真を使った記事を作って提出
下記の参考リンクもつけました。
課題の目的は「作り出すことを楽しみ、人に伝えること」です。
Webは基礎の技術を身につけるだけでも時間がかかり、技術を自在に扱えるようになるまでもさらに時間がかかります。
基礎を学ぶのはなかなかにしんどい期間ですが、その間も絵画・彫塑・その他なんでも、自分で作り出す楽しさは生徒の中にあり、それをなくさないようにしたい。
また、これからの世の中で必須の技術である「人に伝えること」も合わせて伸ばしていきたいと考えました。
この先ももしかしたら自宅で過ごす時間はある程度あるかもしれないと考えると、生徒から集まった記事をWebに公開して共有するとより広がりが出るはず。
言葉で言うのは簡単ですが、自分で何を作って記事に仕立てるまでやるのが難しいのはすぐ想像できます。その難しさを生徒の立場に立って考えることができるように、森も課題をやってみることにしました。
そして完成した折り紙はこちら。
下記はこの折り紙の制作の記録で、今回は制作前の準備編です。
折り図は制作編で公開しています。
準備
まずはぱっと思い浮かぶところでやりたいことを出して、それに対してのやることリストを考えます。やろうと思ったことは複数ありました。
- Vue.js & AMP & Firebase(or microCMS)でアプリ制作
- アマビエチャレンジとして創作折り紙制作
コーディングデザインの仕事としては前者がいいのだけど、緊急事態宣言下で営業的なことを書くのもいかがなものかと思うし、短い期間で作れて、自分自身がより楽しめるほうがいいので後者で進めることにしました。
アマビエチャレンジとしてアマビエの折り紙を作るにあたっての準備は下記の通り。
- アマビエの特徴
- 公開されているアマビエの折り紙
- ターゲット
- 自宅にある折り紙の書籍からの応用
- 折り紙自体の検討
アマビエの特徴
アマビエといえばこの画像。アマビエと疫病の関わりの話や元ネタの話などありますが、それらは検索してみていただくとして、今回折り紙にするアマビエはこの画像を元にします。
この画像から特徴をざっと挙げてみます。
- 長い髪
- くちばし
- ひし形の目
- ヒレのような耳
- 胴体にあるウロコ
- 3本足
折り紙の世界は「折り鶴」を見ると分かる通り、必ずしも見たままを表現するのではなく、特徴的な形や対象への作者のイメージが大事です(見たままを表現するすごい折り紙ももちろん数多くあります)。「折り鶴」って名前じゃなかったら、あの形から鶴を連想できるでしょうか。
ということで、アマビエの特徴をすべて満たすことを考えず、ちょっとそれっぽく、イメージや物語を感じるところに落ち着けることを考えました。
公開されているアマビエの折り紙
「アマビエ 折り紙」で画像検索すると、アマビエの折り紙はすでにたくさん出てきます。ざっとシンプル系と難解系で解析してみます。
シンプル系折り紙
- 等身
- 2、3等身
- 元画像のまま
- 色
- 水色・ピンク・紫などの一般的な単色の折り紙
- 白黒(元画像をプリント)
- 立体 or 平面
- 平面が多め
難解系折り紙
- 等身
- 3等身
- 4、5等身くらい
- 元画像とほぼ同じ
- 色
- 群青・薄紫・くすんだ黄色や緑の和紙
- 立体 or 平面
- 立体
顔やウロコなどの細かい部分をシンプル系折り紙はあとから書いたり、柄がプリントされた紙を使ったりしていて、難解系折り紙・切り紙はきちんと作り込んでいるようすでした。
ここで自分で作る際にどんな方向に行くかを考えてみます。
- シンプル系だけど少し難しいくらい
- 3等身くらい
- ファンシーとリアルの中間(プリズム折り紙や千代紙を使う)
- 平面が多めの立体
立体にするので少し難しめになるのと、ファンシーではないけどリアルってほどでもないほどほどにのポイントを考えます。
ターゲット
折り紙好きな小学生高学年がメインターゲット。
でもサブターゲットとしては折り紙が好きな30代〜40代の大人。
折り紙にハマると難解系に行くけど1つ折るのに何時間とかかかるのは流石になにかと忙しい大人には辛い。
折り紙は面白いけどシンプルすぎるのは手が伸びないってところの人に刺さればいいな、と。
まあ、自分自身なんですが。
自宅にある折り紙の書籍からの応用
アマビエの形をつくるのに自宅にある折り紙書籍から参考になるものがないか探してみました。うちにある折り紙書籍は4冊。
- ジョイ・オブ・オリガミ
- African Animals in Origami
- Christmas Origami
- Mythological Creatures and the Chinese Zodiac in Origami
今回なんとなく頭に思い浮かべながら作ったのは「ジョイ・オブ・オリガミ」の「半開折り」。
つまり折りたたむと平面になるのを半開きの状態にすることで立体を作るのが「半開折り」。
この「半開折り」によって折り上がりが立体的になることを目指しました。
偉大なオリガミマスター笠原邦彦さんに感謝。
折り紙自体の検討
折り紙自体は何を使おうかと考えて、青系の単色を考えていましたが、ググってみると青系でありつつも、ターゲット層が好みそうな色であることが分かりました。
ファンシー色
- 水色・ピンク・紫などの一般的な単色の折り紙
難解系折り紙
- 群青・薄紫・くすんだ黄色や緑の和紙
今回のターゲットは折り紙好きな小学生がメインなので、おそらくいろんなタイプの折り紙を持っていると考えて、単色の一般的な折り紙・千代紙・和紙ではなく、ちょっと変わった折り紙(市販されているもの)を使うことを考えました。
折り紙といえばトーヨー。Webサイトを見てみると
- オーロラ
- ホログラム
- スピンカラー
- プリズム
などなど、変わった折り紙はたくさんあり、なかでも見る角度によって色が変わるようなものは面白いと感じました。
最初はぱっと手元にある紙で折って、改めてお店で変わった折り紙を買うというのも楽しみの1つかなと。
森の手元にはちょうぞ青系のホログラム折り紙があったので使うことにしました。
かなり長くなってしまったので続きは制作編で。
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