第1回かごしまデザインキャンプに参加(加藤洋氏)

2012年11月27日(火曜日)13:00-16:00に天文館シネマパラダイスの1スクリーンを借りて、第1回かごしまデザインキャンプ「ビジネスに効くデザインとは?」が催されました。
とっても中身がよかったので、Webサイト製作にはあんまり関係ないけど残しておきます。

ということで3つめのセッション。

□第1部 トリプルミニセミナー
「定番商品に新たな命を吹き込む~キャラクターとデザインの可能性」
加藤洋氏

キャラクター市場

  • 2兆3千億円
  • 関連市場(アパレルなど)も含めると4兆円を超える

日本人はキャラクター好き

工事現場の動物を使ったガードなど無機質なものを変えることができる。

中央発信型から地方発信型へ

中央発信型…テレビ、マンガなど

地方発信型…ローカルヒーロー、ゆるキャラ、ご当地キャラ

中央発信型のメジャーなキャラクターと地方発信型のオリジナルキャラクターの違い

メジャー

  • 厳しいアプルーバル(アプルーバル…キャラクターの権利者から承認を受けること)
  • 高いロイヤリティ(ロイヤリティ…キャラクターの使用料。だいたい3%)
  • 多い競合商品

 

 オリジナリティ

  • ゆるいアプルーバル
  • 少額のロイヤリティ
  • ニッチ市場での共存(ニッチ…隙間)

たとえばくまモン

問題意識:新幹線が開通したら、熊本は単なる通過駅になってしまうのではないか。

解決策:キャラクターを使って熊本をアピールし、観光客を呼び込む。

予算は少ないので、ネットを使うことに。

できたキャラクターがくまモン

第1弾

くまモンを招待を明かさずにいろんなところに出没させて、SNSで露出させた

第2弾

  • くまモンの正体を明かした
  • キャッチコピーやフレーズをたくさんつくった
  • 大阪でくまモンを探してくださいキャンペーンをした
    熊本県知事緊急記者会見

 第3弾

  • 知事・スザンヌ・くまモンを熊本の顔に。
  • 吉本新喜劇に出演

2011年度には10億円、2012年度は25億円を売り上げるキャラクターに成長。

薩摩剣士隼人

よくできているけど東京では知られていない。

キャラクターの重要なポイント1:定番商品との相性

漠然とではダメで、以下のものがしっかりできたものであることが重要。

  • 商品コンセプト
  • ターゲット
  • 販売戦略

キャラクターの重要なポイント2:ストーリー作り

  • プロフィール
  • キャラクター
  • デザイン
  • デザインの精緻化(ストーリーとの整合性)

キャラクターの重要なポイント3:話題作り

キャラクターの重要なポイント4:低いロイヤリティ

くまモンはロイヤリティは無料。その結果、露出することに成功している。
ひこにゃんはある時点からロイヤリティをとることを知事が決定し、業者が手を引いてしまったことで売上が頭打ちに。

キャラクターの重要なポイント5:ファンづくり

作り手が一番のファンであること。


どんなプロジェクトでも情熱を持ってる人がいるというのは重要ですよね。
くまモンはかわいらしいかというと目だけ見るとは虫類的で少し怖かったりします。

とても練られた戦略と作り手の情熱でパッと見かわいい、でもクセのあるキャラクターをつくりあげたんだなーと感じました。デザインって見た目だけじゃない。眼に見えない部分もほんとに重要なんだということがよく分かりました。

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