第1回かごしまデザインキャンプに参加(馬立辰志氏、松田朋春氏)

2012年11月27日(火曜日)13:00-16:00に天文館シネマパラダイスの1スクリーンを借りて、第1回かごしまデザインキャンプ「ビジネスに効くデザインとは?」が催されました。
とっても中身がよかったので、Webサイト製作にはあんまり関係ないけど残しておきます。

結構長くなるのでひとまず市役所の方のあいさつと1つめのセッションだけ。

あいさつ

鹿児島市 産業創出課 馬立辰志氏

鹿児島の豊かな資源をパッケージや商品そのものの形にデザインを施して、付加価値をつけることがこの2, 3年で重視され始めた。

鹿児島市でも産業創出課を作ってデザインへの意識を高めていこうとしている。

第1部 トリプルミニセミナー

「商品企画におけるデザインの考え方~技術とデザインのランデブー」
松田朋春氏

企画には2パターンある。

  • 依頼…プロデュース
  • 自ら…プロジェクト

表参道スパイラル

表参道スパイラル(ワコールが作った)で2000年からランデブープロジェクトというコラボレーションプロジェクトを手がけている。

ランデブープロジェクトは企業、アーティスト、デザイナー、科学者、技術者のコラボレーションプロジェクト。当時は画期的だった。

  • フェラーリのようなお風呂
  • バッテリー・ボディソニックつきでゲームをするように掃除できる掃除機
  • 蚕がまゆをつくらないように邪魔して、トルソーに直接糸をはらせてをつくった服

ただ、このプロジェクトは形になるまで時間がかかり、商品化しないものが多い

静岡市のランデブープロジェクト

  • 香りのついた積み木(香道を楽しみながら積み木を楽しめる)
  • すこしずつ進む木馬(木馬はふつう進まないのを進むようにしてみた)
  • 着物の生地を貼ったカルタ(着物の生地の美しさを楽しめる)
  • 松柏堂の安倍川餅(餅をしきつめるのではなく、ちゃんと顧客に届く「顔」をつくる)
  • 下駄やづくりを利用したサンダル(ひものところを毎年変えられるようにデザイン)

静岡発!ランデブープロジェクト

製作には1年以上かかる。中小の会社にとっては失敗できないプロジェクト。
何年もバリエーションを展開出来るようにする必要がある。

今治タオル + ダイアログインザダーク

佐藤可士和氏とのプロジェクト。

目の見えない人の触覚を言語化してもらうことで、タオルの触覚のボキャブラリーを増やすことができた。

ダイアログインザダークタオル

ヌーベル和三盆

和三盆に色をつけるとパステルカラーになってしまい、他の商品とおなじになってしまうので、黒白で商品を作ることを考えた。

デザインはひびのこづえさん、グエナエル・ニコラさん、高橋信雅さんにお願いした。
地方で作っているものなので大量には作れないが、500個くらいのオーダーがずっと続いていて、東京にも出荷している。正しい形。

ヌーベル和三盆の画像検索結果

 典型プロジェクト

「そのものズバリ」

  • 製本屋さん…メモブロック。たちおとしの美しさを見せる。MOMAに置かれてる
  • コンクリート屋さん…自転車止め。重いけど、軽そうに見せる。
最後に。

美しいものは価値や機能よりも安定しているのでおすすめ。


最後の言葉はなるほどなあと思ったことです。確かに美しいものは大昔のものでも目を引きます。
松田さんはよく鹿児島に来られているそうなので、またお話を聞く機会があれば、ぜひ聞きたいなーと思ったことでした。

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